毎朝、グズグズな娘プーを宥めたり、抱きしめたり、キレそうになったり、ちっとも前に進まない体を押したり引きずったりくすぐったりしながら共に歩く片道1時間弱の登校タイム。
心身共に割とハード。
でも、「大変ねー」「エライわねー」と声をかけてくれる人の予想に(恐らく)反して、私はこの時間が決してキライではない。
体力的に、校門までの最後の一本道が果てしなく、蜃気楼のように思えたりもするけれど、プーと歩くことで、一人では見えなかったもの、気づかなかった風景を知ることができたりもする。
プーに季節ごとに訪れる様々なマイブーム…ヒメジオンの花びらをむしってはパラパラまいたり、桜の木の実を拾っては植栽の脇に埋めたり、雨の日ブロック塀に集まるダンゴムシを採集したり、今はカリカリに乾いた枯葉を集めては手の中でバリバリと潰すのがブーム…。
遅刻の対策に悩みつつも、母は一人では気づかなかった季節の新鮮味を思う。
その他、毎朝、プーと同じくらい負のオーラ全開で足取り重く校門に向かう少年のランドセルに向かって「楽しいことあるといいね」と無言でエールを送ったり、公園脇ですれ違う、スキップ&小走りで駅に急ぐ自閉症らしき青年を「今日も笑顔で出勤お疲れ様」と思いつつ見送ったり……プーの母にならなければ、この二人の姿もキュンキュンする風景にはならなかっただろうなぁ…。
障害児の親になるのって悪いことばかりでもないんだよ。そこにも幸せはちゃんとあるよ。
切ないこともいっぱいあるけど、うれしいこともいっぱいある。
当たり前だけど、何だか忘れられがちな気がして、呟いてみました。
私達は可哀想な人じゃない。てか…意外と結構、割と幸せなんだよ。マジで。マジで。